中国に2月21日に返還されることが決まった上野動物園（東京都台東区）のジャイアントパンダ「シャンシャン」（雌、5歳）を一目見ようと連日、大勢の人が訪れている。

　18日も開園前から長蛇の列ができ、午前中にはシャンシャンの観覧は3時間半待ちになった。

　山梨県甲斐市の自宅を早朝に出て開園前から並んでいたパート職員川村絵里奈さん（36）は「いってらっしゃいと伝えたい。さみしいけど、元気で幸せに暮らしてほしい」と願った。毎日のようにシャンシャンを見に来ているという台東区の女性（72）は「表情やしぐさが愛らしい。今日は小走りしていてかわいかった。明日も来ます」と話した。

　シャンシャンは返還に向けた検疫期間に入るため、21日からは終日、屋内展示に切り替わり、観覧は事前抽選制となる。

　園ではシャンシャンへの感謝を込めたメッセージを募集中。オンラインのメッセージは専用サイトから投稿でき、中国ジャイアントパンダ保護研究センターなどに届けられる。（浜崎陽介）